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言われてみれば鳥の影とは明らかに異なった、それこそ『点』としか表現の出来ないものが遠い空でふらふらと揺れている。
「本当だ、何あれ?」 「さぁ・・・・・・横揺れして飛ぶ生き物って、なんかいたか?」 彼女達は不思議とその点、から目を離さないままじっとそれを観察していた。黒い点。 黒い点は、しかし次第に大きさを増す。初めは点だった、次に小さな黒い丸になった、それから大きな黒い丸に、 「姉ちゃん!あれ-----------近付いてきてるぞ!?」 「ま・・・・・・マジで?」 黒い点だったものは、今やそれが完全な球体を描いてはおらず、もぞもぞと動く黒い『何か』に変わっていた。 黒い『何か』はふらふら揺れながら、それでも彼女達を目指して一直線、違わずに突き進んでくる。 ここまで来て彼女達は何かとんでもないモノを見つけてしまったのだと気付いた。 逃げたい、でも足は何かに掴まれたように動かない。視線もそらせない。ただ黒い『何か』が彼女達の目の前に 迫ってくるまで、恐怖を感じながら待つことしかできなかったのだ。 水平線の近くにあったソレはもう、彼女達との距離を500メートル程につめている。 PR |
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